吉川 麻衣子

教員紹介

人文学部 福祉文化学科

吉川 麻衣子 (YOSHIKAWA Maiko)

所 属人文学部福祉文化学科
専 攻臨床心理学,生涯発達心理学
学位(発行機関)博士(文学)九州産業大学
生年等1970年代
モットームダなことは一つもない
研究活動
(1)沖縄戦体験者の臨床心理学的研究

琉球大学在学中より沖縄戦体験者との研究を続けてきました。沖縄戦体験者は,他地域と比べて戦争による心理的影響が大きいため,すさまじい戦争体験の記憶と想いを心の奥に綴じこめたままの体験者は少なくありません。一方で,人生の最期を迎えようとしている今,「これまで語ることができなかった自らの体験と戦後の想いを聴いて欲しい」と望む体験者も増えています。また,「自らの体験や想いを見える形で後世に残す」ことを望む体験者もいます。ひとり一人の語りを丁寧に聴き受け,整理していくことは人生の集大成における心理支援の一つです。戦争を体験してなお生きてきた方々のレジリエンス(力)に注目し,沖縄戦体験者の自発的な語りを主軸とした「見える物語綴り法」という新しい手法を開発しています。人生の先輩方の生き様からこれまで多くのことを教えていただきました。多くの方が逝去される中,ここ数年のうちにしか取り組むことができない課題だと痛感し,研究協力者に役立つ研究を続けています。

▲「人生の最期に向かう沖縄戦体験者との『見える物語綴り法』の共創に関する探索的研究」日本学術振興会科研費若手研究(B)(2013-2015年)

(2)非行を経験した人たちの心理支援

 学生相談・学校心理臨床(スクール・カウンセラー)の現場経験を通して,中学生・高校生・大学生の頃に経験した非行経験をその後の人生にどう活かすことができるかについても研究しています。少年院を退院した個人の物語を綴っていく個別アプローチと,同じような体験をした人たちで語り合うグループアプローチを行っています。▲ゼミの学生たちを中心に非行少年の立ち直りをサポートする活動をしています。

教育活動

 共通教育科目(心理学入門,青年期のこころの発達),福祉文化学科専門科目および教職課程心理学関連科目(心理学理論と心理的支援,臨床心理学,発達心理学,教育相談の理論と方法)を担当しています。演習科目のテーマは「ストレス・マネジメント」です。ストレスを自らの成長の糧とできるよう,心身の健康についての意識を高めることができるようActive Learningの手法を用いています。個々のゼミ生が「自分の興味・関心は何か」をとことん追究し、とことん楽しむことが吉川ゼミのモットーです。沖縄大学で出会えたすべての学生たちに感謝し、ともに学び,ともに悩み、ともに楽しむ毎日です。

所属学会

日本心理臨床学会,日本人間性心理学会,日本学生相談学会,日本心理学会,日本発達心理学会,日本教育心理学会,日本トラウマスティック・ストレス学会,World Association for Person-Centered and Experiential Psychotherapy and Counseling

学外活動

日本臨床心理士会,沖縄県BBS会(学域BBS会顧問),スクール・カウンセラー・スーパーヴァイザー

著作・論文
  • ○『サポート・グループの実践と展開』(共著:金剛出版,2009)
  • ○『戦争体験の継承:語りなおす現場から』(共著:社会評論社,2011)
  • ○「戦争体験を語らう場の実践的意義」(単著:沖縄大学人文学部紀要,2013)
  • ○「語らうことと戦争体験の捉え方の変化との関連:戦争体験を語らう会継続参加者24名の縦断的調査を通して」
    (単著:日本心理臨床学会,2013)