岩垣 真人

教員紹介

法経学部 法経学科

岩垣 真人 (IWAGAKI masato)

所 属法経学部法経学科
専 攻行政法(財政法)
モットー至誠通天
研究活動

 私の専門分野は、財政法という領域です。この分野は、憲法と行政法の中間に位置するため、一方では憲法で財政のありかたを外側から規律する規範を参照しながら、他方で同時に、実際の財政の運用・運営はどのように行われているのかを、行政に関する法令を確認しながら、日々の検討を進めています。
 財政法の中でも、私が強く関心を抱いている内容を一言で言ってしまえば、「財政の民主的統制と専門性の関わり」、ということになります。従来、財政法において問題視されてきたのは、財政に対して十分な民主的コントロールがなされておらず、国民の要求に合致しない財政運営が行われている、ということでした。そのため、学界での関心の中心も、いかに財政に国民の声を反映させるかということや、いかにして国民が財政運営をしっかりと監視できる制度を構築するか、ということにありました。
 しかし、近年、ポピュリズムの流れが注目されるようになってくると、単に国民の(場合によってはその場しのぎの)要求に合わせるだけではダメじゃないか、という認識も広がってくるようになります。こうした状況の下、では、民主的コントロールにも配慮しつつ、長期的な財政の見通しを勘案しながら財政を運営するために、専門家の意見も反映させる仕組みをどう考えていけば良いのか、そういった法律による制度設計を考えることが、私の研究内容となっています。

教育活動

 私が担当する行政法は、無味乾燥で取っつきにくいと言われることが多い科目です。そもそも、広い世界の中では、法律学じたいがしばしば、無味乾燥の代名詞として扱われるわけですから、そのなかでもとりわけ取っつきにくいとされる行政法は、相当なものといえる気がします。
 これには原因があり、一つには、多の法律分野と比べて、古めかしい直訳調の用語が多い(「羈束」なんて、みなさん、普段使いますか?!)ことにもあるといえます。他方で、より本質的な原因としては、現代の日本が行政国家といわれるような、非常に広範囲に行政が関係する構造になっているため、行政をコントロールするツールである行政法の対象も広範になりすぎてしまい、なにが問題なのか抽象的で分かりづらくなってしまうことが挙げられるでしょう。
 私の講義やゼミでは、行政法での学習内容に、リアリティをもてるようなものにして、少しでも行政法の学びにくさを解消したいと考えています。例えば、判例の紹介だけではなく、問題とされていた制度自体がどのようなものだったのかを紹介したり、当時の新聞での報道を積極的に紹介したり・・・。まだまだ、発展途上ではありますが、学生のみなさんと、わかりやすく楽しい講義・ゼミを作り上げていきたいと思っています!
 さらに、行政法は、公務員試験のコアとなる科目でもあります。試験への勉強の土台となり、挑戦する学生を応援できる教育も、心掛けています。

所属学会

公法学会、日本財政法学会、全国憲法研究会、憲法理論研究会

主な著書・論文
  • ○「フランス財政システムの変容と会計院ーー権力の交錯点としての高級官僚団とLOLF体制ーー」(『一橋法学』第13巻2号、2014)
  • ○「クール・デ・コントの法的社会的地位」(日本財政法学会『少子高齢化の財政と法(財政法叢書32巻)』、2016)
  • ○「フランス財政法制の転回と国家像」(憲法理論研究会『対話的憲法理論の展開(憲法理論叢書24巻)、2016』)