私立大学研究ブランディング事業 2017年度実績

2017年度実績

学校法人番号 471002
学校法人名 沖縄大学
大学名 沖縄大学
事業名 沖縄型福祉社会の共創-ユイマールを社会的包摂へ
申請タイプ タイプA
支援期間 3年
収容定員 2000人
参画組織 法経学部・人文学部・大学院現代沖縄研究科・地域研究所・地域共創センター
事業概要  沖縄大学は地域研究所と地域共創センターを擁し地域共創を実践してきた。本事業で、①重点研究を「沖縄型福祉社会の共創」として沖縄の子どもの貧困問題に焦点をあてた研究を推進、②地域研究所の研究費を増額、③学内競争的研究費は「福祉社会の共創」を優先、④研究と実践の場として地域共創拠点を整備、⑤那覇市および中小企業家同友会との連携を強化し家庭支援の輪を広げる、⑥研究成果は学生等の実践により社会へ還元する。
①事業内容  全国平均の倍以上となっている、沖縄県の子どもの貧困率の解決に寄与することを目的として、研究支援と実践支援の二つの流れを進めて、相互のPDCAサイクルにより展開していく。  研究支援としては本学の4学科(法経学科、国際コミュニケーション学科、福祉文化学科、こども文化学科)がそれぞれの専門性を発揮出来るよう、テーマをA:雇用と労働、B:教育、C:福祉の3分野として学内へ公募をかける。  実践支援としては、本学近隣に購入したビルを整備し、地域共創拠点として活用していく。
②平成29年度の実施目標及び実施計画

【目標】

  • ・提示された指標に基づく実践活動の評価を行い、半期でその見直しを行い、新たな研究指標となるよう改善する

【実施計画】

2017年 4月
地域研究所共同研究班及び重点研究「沖縄型福祉社会の共創」研究班・研究者募集(新規・継続)
学長裁量枠による「沖縄型福祉社会の共創」に係る競争的研究募集(新規)
学習支援・子ども食堂・相談事業の実践者による実践活動(学生と実践者)
2017年10月
実践者からの報告を受け、行政担当者を交えた事業成果指標の課題検討(各研究チーム
2017年12月
見直された指標案の提示(研究チームから研究プロジェクト推進委員会へ報告)
2018年 1月
「沖縄型福祉社会の共創」中間報告シンポジウム
2018年 3月
外部評価委員会
③平成29年度の事業成果 研究支援として以下の研究が進められた。それぞれの研究は順次本学紀要への掲載、或いは叢書発刊等で、研究の成果と内容を公表していく。
研究テーマA:雇用と労働(就労支援や職場開拓等)
①「沖縄企業のブランド化による収益性の向上」と「雇用の質改善」と相互関係の検証」※2017年度新規研究
②沖縄の若者をめぐる雇用問題の把握と企業の先進的取り組み事例の調査・研究※2016年度より継続研究
③次世代を担う若者に向けた新たな「キャリア教育」「労働法・労働社会」「医療制度の拡充」の再構築のための検証※2016年度より継続研究
研究テーマB:教育(学校と地域の連携等)
①学力向上を目指す学校と地域の連携に関する一考察 ※2017年度新規研究
②子どもの貧困に対する沖縄児童文学の可能性※2016年度より継続研究
研究テーマC:福祉(子どもの居場所の効果等)
①子どもの居場所等の意義と連携に関する研究※2016年度より継続研究
研究テーマB及びC(2テーマにまたがる研究)
①子どもの貧困対策としての「地域の教育力」とは何か?※2017年度新規研究


実践支援の成果としては大きく以下の活動が行われた。これらは順次HPに状況を報告していく。
①放課後こくば教室:毎週水曜日に地域の子ども約20名を受け入れし、地域住民主体の運営や学校との連携、問題を抱えた子どもへの対応について実際的な学びを得た。
②学生と地域の活動拠点「メカメカ」:市内銘苅(めかる)にある学外拠点を活用して、地域の子育て中の母子を受け入れ、ゆったりとした中で親の話を聞きながら子どもを見守る活動を通して学生が実践的学びを得た。

④平成29年度の自己点検・評価及び外部評価の結果

(自己点検・評価)

重点研究については、福祉系の研究がもう少し増えていくとよいが、昨年度と比べ本数が増え(昨年度4研究班、今年度7研究班)より充実した。課題は、研究成果をどのように子どもの貧困問題に寄与させていくかである。研究終了までに具体的な点を明らかにする必要がある。
 実践研究は、当初NPOが主体となって始まった活動を本学及び地元自治会が担い手となるように移行が進み、本学の職員体制も整えて軌道に乗ってきた。週一回だけの教室活動では子どものニーズに応えられないこともあり、回数増が課題である。
 また当初計画では研究活動に指標を設定し、これを見直しながら改善していく事を掲げたが、研究により指標の設定が明確に定まらないという点が判ってきた。次年度に向けて指標の有効的な活用の検討を進めていく。

(外部評価)

2018年3月16日に、沖縄大学アネックス共創館において外部評価会議を開催した。メンバーは学識経験者および行政職員である。
 今年度事業として開始した、実践支援「子ども文庫」に関して評価を得た。これは研究支援「子どもの貧困に対する沖縄児童文学の可能性」との連動した企画であり、地域の方々に廃棄予定や不要になった本や絵本の寄贈を募り、クリーニング等再生して子ども文庫として配架し子どもたちに供するものであり、研究と実践が連携を取っている点が評価された。半面その他の研究と実践は連動性があまり無いため、今後その点を強化した方が良いのではとの指摘も受けた。
 また、事業の社会還元に関しても質問があり、研究支援に関しては今後順次紀要への投稿や出版物の発刊等で社会に公表していく予定であり、実践支援に関しては現行の「放課後こくば教室」において子どもたちの問題点を本学教員及び学外の関連機関と連携して解決していく仕組みを作っていくという事を説明し、今後に期待するとの評価を受けた。
 さらに、子どもの貧困と親の貧困(就業率)は切っても切り離せないものであるため、今後この問題についての取組みへを期待する意見を受けた。これに関して、今後中小企業家同友会等との連携した就業支援の模索や、公開講座等を活用した啓蒙活動に力を入れていく考えである事を伝えた。

⑤平成28年度の補助金の使用状況
  • ・地域研究所重点研究「沖縄型福祉社会の共創」に関しての研究助成費
  • ・放課後こくば教室の運営費
  • ・公開講座シリーズ「沖縄の子どもの貧困、私たちの課題」運営費
  • ・外部評価員交通費
  • ・施設整備等に係る改修工事の費用